遺伝性疾患の可能性があるアルツハイマー病

アルツハイマー病は、一般的に70歳以上で発症するとされています。
しかし、中には40~50歳代で発症する例があります。
若い年代で発症する若年性アルツハイマーは家族性アルツハイマー病と言われ、遺伝性疾患である可能性が高いと考えられています。
家系の中にアルツハイマー病の患者が多い場合、アルツハイマー病の原因とされる遺伝子変異を持っている可能性があります。
特に両親のどちらかがアルツハイマー病を発症している場合、発症する確率が高くなるとされています。

記憶力が低下し、約束を忘れてしまうことが多くなる、計画を立て行動することや数字を処理することが困難になる、今までやってきた作業ができなくなる、場所や日付が分からなくなる、などといった症状がある場合、注意が必要です。
さらに、不安感やイライラ、知らない人に会ったときに動揺するなど、精神的な変化もアルツハイマーの症状の一つです。

家族性アルツハイマー病は、年齢にかかわらず発症するリスクもあるといわれています。
若い年齢で発症してもアルツハイマーだとは考えにくいため、発見が遅れることも多く、病状が進行してしまうことがあります。
通常のアルツハイマーと比べて進行が早いことも、家族性アルツハイマー病特徴の一つです。
若い年代でアルツハイマー病を発症しても本人が自覚しにくいため、病院に行く気持ちにならないことが多いようです。
しかし早期発見と早期治療が重要な疾患でもあるので、家族や友人などが協力して受診を促し、治療を始めることが大事です。